用語集
プリント基板に関連する用語を、五十音別で分類しています。
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BGA(ボールグリッドアレイ)
読み仮名: ビージーエー / 英語: BGA(Ball Grid Array)
BGAとは、パッケージの裏面全体に、はんだの球(ボール)を碁盤の目のように並べた電子部品のパッケージ形式です。日本語では「ボールグリッドアレイ」。端子が部品の四辺から横に出るQFPなどと違い、端子が部品の真下に隠れるのが最大の特徴で、FPGAや大規模なプロセッサ、メモリなど、端子数の多いICで広く使われています。
しくみ・工程 — ボールが溶けて自分で位置を直す
BGAの実装は、表面実装の通常の流れに乗ります。基板側にはボールと同じ配列でパッドを設け、はんだペーストを印刷し、マウンターでBGAを搭載してリフロー炉で加熱します。炉の中で部品裏のボールと印刷したペーストが一緒に溶け、固まって接合になります。
面白いのは、溶けたはんだの表面張力が働くため、搭載位置が多少ずれていても部品がパッドの中心へ自分から寄っていくことです(セルフアライメント)。この性質のおかげで、端子数が数百を超える部品でも安定して実装できます。端子が面全体に分散するので、同じ端子数ならQFPより部品を小さくでき、電気的にも配線を短くできます。
実装と検査の難所 — 「見えない」ことのコスト
BGAが難所と呼ばれる理由は、接合部が部品の下に隠れて外から見えないことに尽きます。
- 検査 — 目視やAOI(光学検査)では接合部を確認できず、X線検査(AXI)が要ります。はんだ内部の空洞(ボイド)や隣接ボール同士のブリッジは、X線でないと見つかりません
- 修理(リワーク) — 1本の端子だけ直すことができず、専用装置で部品全体を熱して外し、ボールを付け直して再搭載する大がかりな作業になります
- 基板設計との関係 — ボールの間隔(ピッチ)が狭いBGAでは、内側のボールから配線を引き出すためにビアや層数の追加が必要になり、基板の仕様そのものに影響します
- 熱と反り — リフロー時に部品や基板が反ると、四隅や中央のボールだけ浮いて接合不良になることがあります
つまりBGAを1つ載せるという判断は、実装だけでなく、基板の層構成・検査方法・修理のしやすさまで連鎖して決める判断になります。
関連用語
- QFP — 四辺からリードが出る従来型の多端子パッケージ
- X線検査(AXI) — BGAの接合部を透視して調べる検査
- ボイド — はんだ内部の空洞。BGAで問題になりやすい
- リワーク — 実装済み部品の取り外し・付け直し
- ファインピッチ — 端子間隔の狭い部品の総称
開発者が楽になる一言
BGA入りの基板を試作するときは、見積の時点で「X線検査まで含むか」を確かめておくと安心です。動かないときに接合不良かソフトの問題かを切り分ける材料になります。また、同等品でQFPパッケージ版がある部品なら、試作初期はそちらを選ぶとデバッグと修理が楽になります。量産で小型化したくなってからBGA版へ切り替える、という順番も選べます。
監修:プリント基板センターPB 小澤
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